完結【イケメン双子・容姿端麗な幼なじみ】愛~eternity~
‐その日の夜‐
「…ねぇ、陸斗…」
「…ん?瑛奈どうした?」
手術を明日に控え、不安からか元気のない瑛奈に、陸斗は心配そうに言った。
「…海行きたい。」
「おう、病気が治ったら2人で海行こうな♪」
「ッ違うの!今行きたいの!」
「!?ダメに決まってんだろ?
…治ったらいくらでも連れてってやるから。」
いつになく無茶なワガママを言う瑛奈に、陸斗は力強く言った。
「…陸斗お願い…海が見たいよ…」
「…どうしたんだよ?手術は明日だぞ?」
「…失敗したらもう見れないんだよ?
…陸斗…お願い…」
「ッな…何言ってんだよ?!成功するに決まってるだろ!」
悲しそうに涙を流しながら懇願する瑛奈に、陸斗は困惑しながらも力強く言った。
瑛奈は不安じゃない訳がなかった…
“手術”それは、失敗したら“死”を意味する事で…
手術前に不安じゃない人間はいないと思う。
それとも他に…
もしかしたら瑛奈は…
自分に迫っている“何か”に気づいていたのかもしれない。