お化け屋敷の住人


「おい。聞いてるか?」


ティッシュで目元を隠して俯くわたしに真が訊く。

それにわたしは黙って頷いた。


おばあちゃんと血の繋がりがあるのはわたしなのに。

仲間はずれはわたしって事か。


「だから生前頼まれた。瑠夏の事頼むって。高校にも行かせてほしいって。ババアには恩があるから俺はそれに従うだけだ」


なんだかもう訳が分からない。

わたしはおばあちゃんの病気の事も教えてもらえない仲間はずれで、おばあちゃんチに来た理由も聞いてくれないどうでもいい存在なハズなのに。


――ねえ、おばあちゃん。

どういう事?

わたしの事どう思ってるの?

ねえ、おばあちゃん…。


< 99 / 134 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop