気まぐれ探偵はお嫌いですか?
「本一冊につきチョコレート一つ頂戴。」


「はい?」


本とチョコレートを交換とは、どうかと思ったがチョコレートを渡すだけで珍しい本を借りれるのは良い事だ。


「わかりました。明日、チョコレート持ってきます。」


私がそう言うと凱は、パアッと顔を明るくさせた。


「待っているよ!」


「じゃあ今日のところは、失礼しますね。」


「うん、いつでもおいで。」


凱に、見送られ私は凱の家を出た。


(明日、なんのチョコレート持って行こうかな?)


私の想像を裏切った変な探偵。


この探偵との出会いが私の人生を左右する事になるとは、この時の私は想像もしていなかった。
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