スターフィッシュ‼︎


「王子⁉︎ ミ、ミスコンの準備は!?」


あたしはそう話しかけたが、

王子は急にあたしの耳元に顔を近づけた。


「るせーよ。俺がリズム引っ張ってやるから、さっさとライブ再開しろ」


ドキっとする間もなく、王子はそう囁いた。

テンパリながらも、心の中に安心感が溢れ出す。


実行委員の男の子が急いでシールドとイスを準備し、王子の楽器のセッティングをする。


その間に、

「おーっと! ここで今年のミスター候補、STARFISHベースの南貴也さんが乱入してきましたー! キャー貴也様~!」


というリナの興奮したアナウンスにより、

再び、会場が盛り上がりに包まれていった。
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