新撰組と現代女剣士





土「………まぁ、なんだ。そうだとしたら、雪はやっと戻るべき場所に帰れたんだ。………良かったじゃねぇか」



だが、土方の表情はセリフと矛盾していた



唇を軽く噛み、困った様な寂しい様な困惑した、さまざまな想いがぐちゃぐちゃになって滲み出ていた……







沖「………そう、ですね」



沖田はうつむいて、小さな声で言った。


………だが。



沖田の拳は堅く握りしめられていて、気持ちを象徴するかの様に震えていた……












この日、雪は壬生浪士組から忽然と姿を消した







壬生浪に堂々と腰を置く、紅一点の雪。


彼女は謎の蝶に連れ拐われた









雪が居なくなった壬生浪の連中からは何時ものような活気が感じられなくなった


そう、


まるで蝶が雪と一緒に沖田や土方達、壬生浪士組の元気も連れ去ったように………











そんな壬生浪等は知るよしもなかった



雪はまだ命を賭けて戦って居る事を……




ましてや、その戦いが自分達を守るための決死の激闘になるのだという事も…………







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