だからこそ、キミは。



私が、悪いんだと思った。



この時の私は、今のように大人しくなく、自分を偽ることも知らなくて。



自分が思ったように、言いたいことは全部口にして。

やりたいことをやって。


息苦しさを感じることも一切なく、過ごしていた気がする。



―…本当に、自分のことしか考えてなかったの。




『……。』




この瞬間からクラス替えがあるまでの日々は、思ったよりも辛いものになる。



独りが、こんなに寂しいものだとは思わなくて。

独りが、こんなに惨めなものだとは思わなくて。



もう二度と、1人にはなりたくないと胸に誓ったあの日。




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