だからこそ、キミは。
“まだ、美優のことが好きなんだ。”
その、一瞬の後。
やっぱり訪れたのは、息遣いさえも聞こえそうな沈黙で。
私の呼吸が、佑くんの呼吸が、先生の呼吸が、微かに途絶えたのを覚えてる。
『……。』
なにも、言葉にすることができなかった。
胸からこみ上げるのは複雑すぎて、ピッタリ言い表す言葉が浮かばなかったし。
何より、無条件に耳に飛び込んできた言葉は喋るのを忘れさせるぐらい、私の胸を揺さぶったから。
―…佑くんは、まだ私のことが好きなの…?