だからこそ、キミは。



『……えっ?』




突然のことに、ただえさえ取り乱してる私の思考は着いていけるわけなくて。



なにも頭に思い浮かばないまま、無言で先生の目を真っ直ぐ見据えてしまう。



頭にハテナを浮かべた私を見て、先生はため息混じりにもう一度口を開いた。




「職員室、来い。」



最低限の言葉だけで、かたどられた言葉。


明らかに先生を睨んでる梨花に気づいてるはずなのに、見向きもしない。




そんな先生の態度に、私は思わず立ち上がることさえ忘れてしまう。



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