ただ君だけを想う。
『海音ちゃんはどうなの?』


痛いとこを差された。


良太くんに偉そうなこと言ってるけど…


自分は何も出来なくて…


今の関係が壊れるのが怖いんだ、結局は。


「私…良太くんみたいな人好きになれば良かった…」


良太くんみたいな人と出会ってれば良かったのにって思わず思ってしまう。


『それでも嫌いになれない。それが恋じゃん?』


そう言った良太くんに表情が和らぐ。


『それに俺なんて海音ちゃんにそう言ってもらえるほど凄くないよ。』


「そんなことないよ。良太くんは本当凄いよ!」


『海音ちゃんに勇気付けられたんだよ。俺は。』


「理央のためでもあるかな。」


『ん?』


「んーん、何でもないよ」


その後はただ二人で静かにブランコに座りながら少しだけ揺らして

綺麗な夕焼けを見ていた。



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