導光


「晃子、お待たせ!
ごめんね?待ったよね?」




そう言いながら廊下の
端から走ってきたのは
牧野奏(マキノカナデ)。




一応私の友達。
好きでもないし嫌いでも
ない本当に普通の友達。




ただなんとなく一緒に
居ることが多いだけ。




「うちのクラスもさっき
終礼終わったばっかやし
別に気にせんでええで。」



笑顔で小さな嘘を吐く。
終礼なんて20分前には
とっくに終わってた。

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