俺様☆姫様★王子様 3
②
コケる瞬間、ギュッときつく目を瞑った。
あ…………れ?
痛くない。
コケるって思ったのに、感触がおかしい。
痛いどころか、フロアのひんやりした感じもない。
寧ろ……温かい?
「いゃー!カイくんっ」
近くでさっきのギャル、ナツコとミカみたいな甲高い声がした。
一体何が起きたの?
カイくんって?
…………。
「大丈夫?」
「へ?」
耳元がくすぐったくて、パチッと目を開けた。
白いピカピカのフロアが視界いっぱいに広がる。
だけど。
「なぁにしてんの?こんなとこで寝ちゃダメじゃん」
上から降ってきた、聞き覚えのある声。
「かっ、かっ、!!!」
カイン!
って言おうとしたのに、周りの歓声でかき消された。