Love.Love.Loving!
なんていう男だ。外観は完璧すぎるぐらい(ちょっと可愛い)王子様なのに。ありえない。中身も王子様でいてよ~!!
ていうか、もう…ほんとに痛い。希唯君のバカヤロー…。
しくしくと、ヒリヒリする頬っぺたに手を添えながら泣くあたしに希唯君は言う。
「俺よりも〝響〟と〝奏君〟を優先させたからお仕置きです」
と。
なんじゃそら、って痛む頬っぺたを押さえながら思わず心の中でつっこんでしまった。
きょとん、と座っていても身長の差は変わらないから上にある希唯君の綺麗な顔を見やる。
相変わらずのふて腐れた小さな子供みたいな表情。
でもそこにあたしへの〝お仕置き〟が遂行できたからかなんとなく晴れやかさも加わっているような気がする。…希唯君のあんぽんたんめ。
王子様失格な希唯君に『…痛い』ぷうっとふくれて言ってやれば、ぱちぱち、と瞬きをしてから希唯君はなぜか嬉しそうに笑顔を咲かせた。
――不意討ちのそれにドキンッ、なんて心臓が跳ねたのは希唯君の失格でも溢れる王子様オーラの所為にしておく。…違うもん、あたしのバカ。
「だってお仕置きだもん。わざと痛くしてんの」
『なんでお仕置きなの?希唯君酷いー…』
「(俺と居るのに他の男の名前出す香彩のが酷い。…とか言わない方がいいよね、絶対)」
『うう…っ』
「(つーか、もう、かわい…っ)――チュウしてあげよっか?」
『へ…っ!?な、なに、』
「〝俺と〟チュウしたら痛いのどっか行っちゃうかもよ」