四葉のクローバー

チラチラ見る希の
視線が気になって

「お弁当の残りでよければ
　どうぞ。」

と、言って希に差し出した。

「ありがとう！
　いただきます！」

そう言ってほおばって
食べ始めた。
それ見て夢は少しおかしかった。

夢が仕度を終えると
ちょうど慎が起きてきた。

「私、もう出るから。
　ここにお弁当置いておくね。」

夢がそう言うと

「そんなもん、いらねーよ！
　なんで勝手に作るんだよ！」

「なんでって、
　外で食べればお金がかかるし。」

「いらねーよ！
　みんなにからかわれるの
　やなんだよ！
　そのくらい分かれよな！｣

そう言って部屋に戻ったかと思ったら
すぐに出て行ってしまった。

夢は返す言葉もなく、しょげていると
その様子を見ていた希が

「ねえ、それ、持っていっていい？」

そう言って、持っていってしまった。

夢は希の行動よりも
慎の態度のほうが気になったいた。
　

《あ～あ
　昔は良かったな・・・
　って思いすぎかな？》