わがままいって困らせて【短】
*Side of Ryu Takai
なんだよ、なんなんだよ。
意味わかんね。
なんで、なにも言わないんだよ!
屋上から教室に向かう途中で角田に会った。
「琉くん、咲は!?」
「屋上だけど。」
「咲、全部琉くんに話した!?」
「…なんも、言ってくれないからわかんないんだよ」
「琉くんは、馬鹿なの?」
「は?」
なんで、そこまで言われなくちゃならないんだよ
どこからか吹いた風が頬をなでた
「ちゃんと聞いた?」
聞いてないから、言い返すことができない
「このままじゃ、咲は言わないだろうから言うよ
咲は、琉くんが離れていかないかって不安なんだよ
ゆりといたのみて、怖いって泣いてたよ」
「…っ…」
「言わないんじゃなくて、言えないんだよ」
わかってあげてと、呟いた角田の声は消えちゃうくらい小さい
咲は、今どこにいるの?
会いたい、会いたい、会いたい
そう思ったら、もう走り出していた
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