わがままいって困らせて【短】

ポケットに入っていた携帯がなる。
ディスプレイに
“角田実季”

「もしもし…」
『咲、今どこ?』
「帰り道…」
『え!?琉くんが必死に咲のこと探してるよ。』

知らないよ…、わかんないよ。
助けてよ、琉
琉と話したいよ、ちゃんと。
向き合いたいよ、琉と。

溢れる涙は、ただただ頬を濡らした
付けているネックレスを見てふと思い出した

琉と付き合って初めていったデートで
可愛いネックレスがあったときほしいって琉を困らせちゃったっけ。
でも、値段が高くて

『やっぱりいいや』

って断ったらこれをくれたの。
安いけど、ごめんねって

あの時は嬉しくてしょうがなかった。
そのほかにもたくさんわがまま言って困らせてる。
買ってって言ったものを買ってこないと二日くらい口きかなかったり…。

こんなんじゃ、琉に嫌われて当然だよね。
どうして、あたしはわがままなの…。








.



< 8 / 17 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop