シンアイ〜彼と私に神の御加護を〜【完】
おぼんを持ち、窓から麗さんにバトンタッチ。

ムートンを脱ぎ、リビングに入ると、修太君が煙草を吸いながら外を見てる。



「颯太、まだ続いてるのか」



「えぇ。ラブラブですよ」



私はお碗の具をかき混ぜながら言う。

修太君が「そか…」と言うと、麗さんは「私、雪子は嫌」と呟いた。



「どうしてですか?」



「……顔しか見てないからよ」



「え…?」



麗さんの一言が理解しきれなかった私に、「そのうちわかると思うわよ?」と、私におにぎりを一つくれた。

受け取り、食べる中、頭の中で“顔しか見てない”をリピートする。
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