シンアイ〜彼と私に神の御加護を〜【完】
「…俺は…」



彼女である、ゆっこを選ばないわけない。

…良いよ、颯太。

貴方の答えが、私は怖い。

それよりも怖いのは、貴方が、消される事。

朝、隣を歩く颯太―…
お昼を共にする颯太―…
私は……貴方を失えない。



「………私で構いません………」



私は、颯太を守る。

私が、颯太を守る。

いつも、助けて貰ってたんだ。

私がまた、中学3年の春のように、傷を負っても構わない。

殴られても、キスマークが付けられても、ちゃんと消えるんだから。

心も、戻るんだから――。

けど、颯太は戻らない。
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