高熱にベッド<短&番外>
学校が終わり、家で連絡を待ってから永樹さんの家に向かった。
『今日制服なんだね。いつも着替えてくるのに』
「えっ…あぁ、まぁ…」
色々考えてて着替えまで頭が回らなかっただなんて言えない…。
『あ、俺見たい映画あるんだ』
永樹さんが思い出したようにDVDを取り、デッキに入れる。
そして立ち上がってカーテンを閉め、電気を消す。
いつもなら此処で、
暗かったら那子に悪戯出来ちゃうね
とか、絶対言ってくるのに、その様子は一切無い。
それどころか、
『映画はこうでなくちゃ』
永樹さんは映画に夢中。
二人用のソファーに身を沈め、距離は近い。
なのに永樹さんは私に触れもしない。
「………」
なんか、悲しくなってきた。
だって私はこんなに惑わされているのに、永樹さんは全然動じてなくて。
一さんが言ってた殺気だって、今は見る影もないし、きっと私関係じゃないんだ。
私はこんなに、永樹さんに触れたいのに。