僕らの妹
悲劇
優樹Side


「雨か…」

「夏なのに
朝から、雨なんて
珍しいよな。
天気予報じゃ
今日も 晴れる
はずだったなのにな。」


医局で
会話してるのは
俺と遼。

夏、真っ盛りで
ここずっと
猛暑日。

夕立やらで
天気を崩すことは
あっても
今日の様に
朝から、
雨が降ることは
珍しい。
しかも 大雨。

まるで
誰かの悲しみに対して
一緒に
涙を流しているよう…

フと、脳裏に
柚夏が浮かぶ。


「優樹、回診。」

「おぉ。」

遼に声を
かけられ、我に返る。

仕事、仕事。
集中しなきゃな。





…………
これは…
何かの予言だったの
かもしれないな。

このあとの
大きな悲劇に対しての。
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