僕らの妹
恋水





学校を
通わなくなってから
2ヶ月。

今は もう11月で
半袖の 季節も終わり。

窓から見える
風景は
葉っぱが 色づいてて
綺麗に 染まっている。





けど
私の心は
色づく葉っぱの
反対で

雨雲みたいに
暗い色。





どんどん
進行する
私の病気。



「柚夏。おはよ」

『おは よ』

ほら。ちゃんと
喋れない。
赤ちゃんみたいな
片言。




「学校、行ける?」

小さく 頷くと
病院のベッドから
車椅子に
乗せてもらう私。


左手や右足は
まだ 動くけど
物を食べれば
噛むことが
上手くできなくて
すぐに
喉に 突っ掛かって
流動食を出されてる。


話しも上手く
できなくて。



だから…


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