僕らの妹

「何してんだ。
濡れるだろ?」


そう 言って
持っていた傘の中に
私を 入れて
車椅子を 押しはじめる。


縛りつけてる…
私が…





斜め後ろの
佑の顔を
ちらっと
見ると たまたま合う
目線。


「どした?」

『……。』

何も答えないで
視線をそらす。



ねぇ。

佑…



私ね。
好きだからこそ
佑に 幸せに
なってほしい。



だから
そんな 悲しそうな目で
みないで。




『はな し て』


俯きながら
言った言葉。



「柚夏?」

視線を
合わせるために
屈んでくれる 佑。



『手、 はな し て』


せっかく
屈んでくれたのに
目線をそらしたまま
そう 言う。




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