年下彼は手強いのです,

「真尋はさ、人がいないとこでも園芸とか頑張れてたじゃん。なのに、諦めるなんて」

「と、とうが?」


なにを言い出すんだと若干不安げな真尋がたまらなく苛々する。そんな顔すんなよ、と言いたくなるのをこらえて。


「俺見てたよ。凄ぇなって思ってたよ。なのに勇気も出さず諦めんのか、真尋」


言って後悔した。な、泣いてる……。なんで俺じゃないんだよ。なんで輝先輩なんだよ。


「ならそんくらいってだけじゃねえの?……やめとけよ」

「登駕にはわかんないよ!」


やめとけよ、



なぁ、真尋。

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