年下彼は手強いのです,

「サッカーやってる、どうしようもない輝が好きなんだけどね」


コトン……


淡い風がほほを撫でた。やっぱり、という想いとまた違うなにかがうごめく。思わず目を伏せてしまう。


「そう……なんだ」

「また片思いのやり直しかな、ブランクあるしねー。まあ、頑張ってみるよ」



窓から「ファイト!」と叫ぶ彼女の横顔を見ていたら、何故か無性に泣きたくなった。









初恋は、実らないって本当ですか?


でも、わたしは言いたいんです。


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