ユメみる夢みる僕のキセキ
 成程、要は危なくなった優実を自分ではどうしようもなくなり俺に頼ったと言う事か……

「……断る」

『え…! ちょ、アンタ何言ってんのよ!?』

 都合の良い奴だ……。この女の頼みを聞いてやる気など無い。
 それに……

「アイツがどうなろうと、俺には関係ない」

 優実は別に俺の幼馴染ではない。あっちは俺の事をどう思っているのかは知らないが、俺にとってはあかの他人。……そう…他人だ。

『バカじゃないのアンタッ! 優実は、アンタの大切な人でしょうが!』

 そんな人間……俺には居ない。

『――優実は、様子が可笑しいアンタを元気づけようとして……アンタの好物のケーキを買いに行ってクズ共に捕まったのよッ! それを……如何して関係ないなんて言えるのよッ!』

「俺の……為?」

『そうよ! アンタの為よ! あの娘……隣町の店まで走って……早くアンタに元気になって貰いたいって、買ったケーキを持って馬鹿共が集まってる公園を通ろうとしたのよ……そうしたら……』

「公園で集まっていたクズに捕まった……か?」

『解ってんだったら早く来なさいよッ! 早くしないと……優実が…あぶ――』

「何度も言わせるな。……俺には…関係ない!」

 俺の為? ふざけやがって、アイツが思っているのは俺じゃ無い……俺じゃ無い―――俺には―――関係ない! ……そう必死に俺は自分に言い聞かせた。
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