ユメみる夢みる僕のキセキ
「何するんだ……殺すぞ!」

 本当にいい度胸をしている……。未だかつて、不良たちですら俺にこんな真似をしてきた奴は居ないと言うのに。

「あ、あんた…っ!?」

 平手打ちを返された女子は少し驚いた顔で見てきたが、お構いなしに詰めより、俺は更に強く睨みつけた。
 一部始終を黙って見ていたクラスの連中も騒ぎだしてこの騒動を納めようと近づいてくる。大勢の中、まっ先に飛び出し泣きそうな顔で目の前で立ちはだかってきたのは……

「お願いっ! もう、やめてよっ!」

 朝からずっと後を付け回してきたあの女子だった。

「いい加減にしろ! おまえ何なんだ!?」

「いい加減にするのは雫の方だよっ! 一体、どうしちゃったの、今日の雫おかしいよ!」

 おかしい…。そう言われた所で別に何も感じはしない。今まで、ずっと笑わず、ただ一人でいる事を蔑(さげす)まれたり、その事を影で色々言われるなんて当たり前になっていたからな。
 ただ……

「雫は、友達にこんな事するような人間じゃないもん!」

 友達。
 その一言だけは、どうしても我慢できなかった。
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