彩-aya-1





でも、この静寂に響く時計の音が、時が過ぎていくのを告げていた。


しばらく恐怖に身を包んでると、扉が開く音がした。



勢いよくそこに目を向けると、


「あら! どーしたの!? この可愛い子!!!」


見えなかった。




うん、何も。



一瞬にして、あたしが掴んでたユウキの服の袖が離れて…。



ただ何も見えなくて、…視界が真っ暗で……苦しい。



そんな中響いたのは、


「おい、コラ。そいつ放せ」


……低く、ドスの利いたのハヤトの声だった。




< 111 / 168 >

この作品をシェア

pagetop