彩−aya−2
第一章

聞いてねぇよ!






シャーペンの芯を出しては引っ込め、出しては引っ込めを繰り返すあたし。


横をチラッと見ると、うつ伏せでシャーペンを頭に刺してる…ヨウスケ。



……よ、良かった。


ヨウスケも分かんないんだね、そうだよね。



そして、右を向くとスラスラとムカつくくらいにシャーペンを動かす、ハヤト。



って、ああぁぁぁぁ!!!??


……テメぇバカじゃなかったのかよ!!!?




思わず叫びそうになったのを、飲み込んだ。


そうだそうだ。



今は……どんなにムカついても我慢。


どんなに死ねって思ってても……我慢。




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