気付いたら、悪魔の腕の中。



 「あたしさあ、神宮寺が変わったのには理由がある気がするんだよね」


 「理由・・・?」



 「はっきりは言えないけど、神宮寺は環を嫌いなわけじゃないと思う」




 そう言われても、ゆうちゃんの気持ちはゆうちゃんにしか分からない。

 だけど、少しだけ楽になった気がした。







 「そうだったら、いいな」



 「環、結城にヒドイことされたらすぐいいなよ?」




 「ありがとう、潤ちゃん」そう言うと、潤ちゃんは優しくあたしを抱きしめてくれた。



 わからない。

 結城くんがゆうちゃんを恨んでたとして、



 でもあたしを揺することとそれがどう関係しているの?


 なんのメリットも結城くんにはない気がする・・・。




 結城くん・・・何を考えているの?


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