モテる弟をもつ双子の姉の地味子の物語
休み時間、冬樹はある行動にでた。
「ねえ、筧さん。」
「え、?」
冬樹が海に声をかけたのだ。
「おい、冬樹、」
これには遥も焦った。
できれば海に冬樹を近づけたくない。
しかし、海は冬樹に好意を抱いている。
「今日の放課後、あいてるかな?」
その一言で再びクラス中が騒がしくなった。
「え!?どういうこと!?」
「なんで冬樹くんが!?」
「冬樹!?まさかお前、地味子のこと好きなのか!?」
健二も健二で、煽るようなことを叫ぶ。
「いや、好きっていうか、ちょっといろいろ話したいことがあってさ。
ここまで嫌われてるのも珍しいじゃん?だから、どんな子なのか気になって。」
「だからってお前・・・。」
遥は海と冬樹を見比べる。
「放課後、どうかな?」
海は非常に困っていた。
ここで断ったら、クラスの反感を買う。
しかし、ここで肯定しても、クラスの反感を買う。
(どっち選んでも一緒かよ)
遥は唾をのみこんだ。
「冬樹!」
「え?何?遥。」
「放課後一緒にゲーセン行かね?ほら、健二が前に新しくできたとこあるって
言ってたじゃん。そこ行ってみたい。な、健二。」
「あ、いこーぜ!冬樹、地味子に構ってる暇あるならゲーセンいこ!
そっちの方が絶対楽しいって!」