水曜日の彼女

後味悪い帰り道


 翌日、ウコンが効いたのか二日酔いはすっかり治っていた。


 学校へ行くと早速チカが、

 「オハヨー!」

と、駆け寄って来た。


 「その様子だと良くなったみたいだね~。」


 「ああ、チカのおかげだよ。」


 そう言うと、

 「ち、違うって。ウコンのおかげだって。」

 と、照れた様子ではぐらかした。


 「あー、それもそうだよなー。ウコンのおかげだよな。チカじゃねえな。」

 
 「 なによそれー!もっと感謝してくれても良いんじゃないのー?」

 さっきとは違い、今度はむくれている。


 「ははは。」

 俺はつい笑ってしまった。


 からかいがいあるなあ、チカは。


 ちょっと子供じみた所もあるが素直なんだよなあ。単純ともいうけど。


 「ホント、昨日はありがとな。…なあ、今度何処か行く?飯でもおごるよ。」

 「えっ!?本当に?」

 おごると聞いてか目を輝かせている。

 「じゃあ今度日にち決めようね。友達来たから行くね~。」

 そう言って手を振りながら女友達の方へ走っていった。


 チカとなら楽しく一緒にいられる。そう思った。


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