いけない保健教師〜気になる不良転校生〜
「これで良しと…。後は接着剤が乾くのを待つだけです」


「どのくらいで乾くの?」


「えーとですね…」


と言いながら徹也は接着剤の箱に目をやった。


「ゲッ!」


「どうしたの?」


「8時間って書いてあります」


「8時間!?」


「はい…」


見るまでもないのだが、春田は腕時計に目をやった。


「電車がなくなっちゃう…」


「ですよね?」


「泊めてもらっちゃおうかな?」


春田はタクシーを呼ぶとか、父親に迎えに来てもらうとか、そういう手段には敢えて気付かない事にした。
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