十人十色~君の声を聞かせて~
無色の恋
男なんて、ただのおもちゃだよ?
わたしの寂しさをまぎらわすための、ね。
「好きだよ玲菜。だから俺と付き合って?」
「……いいよ」
名前も知らない男にまた告白された。
つーか初対面なのに馴れ馴れしい。
わたしの無駄に整った容姿に惹かれてか、
わたしの無駄に凹凸のある体に惹かれてか、
そんなの、わたしが知ったことではないけど。
わたしに近づいてくる男はみんなそんな感じ。