水色王子とピンク姫


屋上なら、夕日全体が撮れるかも。


「あたし屋上に行ってくる」


「うん、了解」


あたしは麻里にそう告げ、教室を出た。









「おぉ!ちょーどいい!」


これは撮らないと!


急いでケータイを開いた。


………けど。


画面は真っ暗。


「あれ?」


電源ボタンを押してもケータイはつかない。


充電、切れてる…。


最悪だぁ。


目の前に絶景があるのに!


「………はぁ」

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