水色王子とピンク姫


さすが麻里。的確な指摘でございます。


「…おぃ奴さん。話した方が、楽になるぜ?」


なぜに刑事口調?


っつか麻里の視線は、話してより、話せに近かった。


これじゃ、事情聴取じゃん。


「…うう」


…ハイ。あたしの負けであります。


「ええーーー!!」


麻里の大きな叫び声が教室に響いた。


「しぃーっ!」


慌てて麻里の口を塞ぐ。


「むぐ!もががが」


必死に抵抗する麻里。


あげくのはてに麻里は爪で私の手を引っ掻いた。


「いたーーーぃ!!」


今度はあたしの悲鳴が教室に響いた。


< 70 / 245 >

この作品をシェア

pagetop