☆ハイローハート
進路調査、か……
「早くない?進路聞かれるの」
アタシは学校でプリントを片手に後ろ向きにイスにまたがってあことMJに話しかけていた
「この学校は三年生になると就職組と進学組でクラスが分かれるからね」
と当たり前のように言ったあこは、携帯用の鏡としてはデカすぎるサイズの鏡を見ながら毛先を整えている
MJは「モロはどうするの?」とうつむき加減で長い前髪を耳にかけ自分の進路調査票にすでにペンを走らせていた
「アタシは就職以外ありえへん
あの母親に大学行かせてなんて言いたくないし
そのために留学に行ってんもん」
「じゃあ私とあことは違うクラスね」
「あこはとよきと一緒の大学に行かへんの?」
「いかな~い」
そんなあっさりと……
「アタシはちひろと一緒の志望校なんだよね」
「へえ、楽しそう」
「モロも一緒に行こうよ」
「だからアタシは就職なんやってば」
あこは「ふん、つまらん」と言いながらカバンに鏡をしまい、代わりに雑誌を取り出して読み始めた
「ところで退院はいつ?」
とMJに聞かれて「今週末」と微笑むと教室のドアがガラリと開いて三人でビクッとそちらを見た
「こらお前ら、このクラスは体育の時間だろ!
なんでここにいるんだ!!」
と美川憲一に似た教師が怒鳴りながら入ってくる
ただいま体育の授業中
アタシは体操服に着替えるのがめんどくさいため
あこは髪が乱れるのがイヤなため
MJは寒いのがキライなため
……電気を消した教室でサボり中
「早くない?進路聞かれるの」
アタシは学校でプリントを片手に後ろ向きにイスにまたがってあことMJに話しかけていた
「この学校は三年生になると就職組と進学組でクラスが分かれるからね」
と当たり前のように言ったあこは、携帯用の鏡としてはデカすぎるサイズの鏡を見ながら毛先を整えている
MJは「モロはどうするの?」とうつむき加減で長い前髪を耳にかけ自分の進路調査票にすでにペンを走らせていた
「アタシは就職以外ありえへん
あの母親に大学行かせてなんて言いたくないし
そのために留学に行ってんもん」
「じゃあ私とあことは違うクラスね」
「あこはとよきと一緒の大学に行かへんの?」
「いかな~い」
そんなあっさりと……
「アタシはちひろと一緒の志望校なんだよね」
「へえ、楽しそう」
「モロも一緒に行こうよ」
「だからアタシは就職なんやってば」
あこは「ふん、つまらん」と言いながらカバンに鏡をしまい、代わりに雑誌を取り出して読み始めた
「ところで退院はいつ?」
とMJに聞かれて「今週末」と微笑むと教室のドアがガラリと開いて三人でビクッとそちらを見た
「こらお前ら、このクラスは体育の時間だろ!
なんでここにいるんだ!!」
と美川憲一に似た教師が怒鳴りながら入ってくる
ただいま体育の授業中
アタシは体操服に着替えるのがめんどくさいため
あこは髪が乱れるのがイヤなため
MJは寒いのがキライなため
……電気を消した教室でサボり中