暴走ゲーム


「はぁ・・・」

溜息と同時に瞳を開ける。

「菜摘!!気が付いた!?」

「ん・・・」

白い天井。

涙声の彩乃の声。

見覚えのない機械。

「良かったぁ!!」

涙でくしゃくしゃの彩乃の顔を見るとホッとする。

「神谷菜摘さんですよね?」

堅苦しいスーツで身を包んだ男2人。

1人はまだ20代前半の髪がちょっと茶色がかった綺麗な人。

もう1人は50代後半の髪の毛が白髪交じりのおじさん。

「そうですけど・・・」

「私ども、警察なんですが」

警察手帳をあたしと彩乃に向ける。

「警察が何の用ですか」

むっとした言い方のあたし。

「菜摘・・晴也と・・アイツが死んだの・・・」

「えっ・・・?」

彩乃がこっそり言う。

「それでちょっとお話を聞きたくてね?」

「君が最後、鈴宮魁人君と会ったのは何時頃かな?」

「・・夜の10時頃だったと思いますけど」

「あれ、おかしいな・・。それ、本当のことかな?」

「はい。公園の時計は10時だったんで」

「その時間はもう鈴宮魁人君は亡くなってるんだよね~」

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