コスミックダスト-戦塵の宮殿
こともあろうに、国王は悲しみに暮れていた。
2年経っても王妃を失くした悲しみは癒えないと、テレビのインタビューに答えていた。

本当に悲しいのか? 
と言ってやりたくなる。

オマエが王妃を殺したんだろう? 

なんでそんなに見事な演技ができる? 

そんなに国民の同情を買いたいのか? 

「いい人」でいたいのか? 

国民は事実を全く知らないのか? 

国民は国王を信じているのか? 

須原サンが王妃を殺したと、本気で思っているのか? 

だとしたら須原サンは国民にとって大悪党じゃねえか。

須原サンが可哀そう過ぎる。

「だけどボクと猟サンは兄の無実を知っています」

「そやな。それに、国王だって大佐だってホンマは知ってんねん」

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