コスミックダスト－戦塵の宮殿

「ボクと兄が生まれ育った村です」

「まるで焼け野原やな」

「２年前、国王軍の攻撃を受け、村人の７割が死にました」

「７割？　ひでえな。で、村の復興はしねえのか？」

「金も資材もありませんから。この村の住人は、よその村へ移り住むことも許されていません。荒れた大地を必死で耕し、自給自足がやっとです。精一杯の生活です」

「一生このまま、いうことか？」

「アロン部隊の家族ですから」

「・・・・・・・・・」

「今、この村に２歳以下の子供はいません。子供を生むことをやめたからです。こんな悲惨な生活、どこかで終わりにしないと」

「・・・・・・・・・」

オレはサムトの家に上がった。
所々破壊された壁や天井がトタン板で修理されている。

「家が残っているだけ、ボクはまだ幸せなほうです」

「これが・・・家かよ」

「家財道具も少しは焼け残っていました」