夢ならば。
1章

始まり



周りは黒い服の人だらけ
泣いている人ばかり。

香奈、祐介、菜摘、弘人…私。

「うぅ…やだよ。」

香奈が泣いてる。

「香奈が泣くなよ。」

祐介の言葉にみんなして俯く。

「ねぇ、みんなどうしたの?」

私はなぜここにいるのか
わからなかった。

「あたしが全部悪いの!?」

「そんなこと言ってねぇよ。」

「じゃあ、何!?なんで
みんなしてそうなの?」

香奈は泣き崩れた。

「全部お前のせいとは言わない
けど、お前にだって原因は
あるだろ。」

祐介は冷たい目で香奈を
見下した。

私は弘人の隣に移動した。
不安になるといつもこう。
「でも弘人も悪いよ!香奈
だけが悪いんじゃない!」

一切口を開いていなかった
菜摘が香奈に寄り添い言った。
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