あんたとあたし。



 その辺にあった雑誌を手に取り、ぱらぱらとめくる。

 特に興味があるわけでもなく・・・。


 ソファーに寝転んで携帯を開いた時だった。



・・・・♪~~♪~♪♪


 小さく体を揺らしながら携帯が揺れる。

 あたしのではなく、祥志の。


 液晶を見てみると、


 着信:相沢茜


 と、あった。


 アカネ?あかね?茜?


 あ、あ~!!


 例の、祥志と疑惑のある子っ!!


 変に納得して、笑いがこみあげてくる。

 携帯を覗き込みたいのを必死で我慢して、ちょうどリビングに入ってきた祥志に投げた。


「茜ちゃんからだよ。」


「はぁ?見たのか、お前っ!」


「なんであんたの携帯覗かなきゃなんないの?」


 自意識過剰?と笑ってやった。


 うるせぇな、と言いながら、メールの返事を返す。

 画面を見て固まる祥志の顔は見る見るうちに赤くなっていく。



 ・・・何?フラれた?



 あたしは恐る恐る祥志に近づき画面を覗いた。


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