あんたとあたし。
「修、終わるの遅いよ。」
「悪い、大会前だから。」
むくれる彩が言うと、手を合わせて謝る修。
本当はうれしいくせに、照れちゃって。お前はツンデレかっ。
思わず、ツッコんでしまう。
「うれしいくせに、照れんなって。」
彩のほっぺを引っ張る。修が笑って、彩が照れた。
「ねぇ、大会、応援行こ?」
制服の端を引っ張っていう彩。
「残念ながら、あたし、夏休みそんな暇じゃないし。」
「えー。」
そんなに落ち込むか、普通。
どうせ暇だけど。てゆーかどうせ、あんた誘いにくるじゃん。
「そんな落ち込むなよ。俺、頑張るからさ。」
「ほんとに?」
「嘘吐かねぇって。」
「知ってるよ。」
笑いあう二人を見て、鞄を手に持った。