あんたとあたし。







「じゃあ、あたし帰るわ。」

「え、3人で遊びに行くんじゃないのー?」

 
 彩が大きな声で聴いてくる。
 時間のない二人のために気ぃ遣ってんじゃん。
 そんなことは知らない彩にそんなことは言えずに。


「あー、急用思い出したから、二人で行ってー。」


 なんて、半分開いた校門を出ながら言う。こんなの、行けって強制してるのとおんなじだよね。

 手をひらひらさせながら学校を出て、近くのバス停を目指す。

 

 明(メイ)ちゃん、絶対怒ってる。

 そんなことを思いながら、家に電話。
 出たのはもちろん明ちゃん。


『留衣ー、あんた今日、早く帰ってくるって言ってなかったっけー?』


 わざと、疑問形にして、怒ってる感じを強調させる。


「いつもと一緒だよ。彩と一緒に、修待ってた。」

『あー、なるほどね。何でもいいけど、気を付けて帰ってきて。』

「はーい。」


 電話を切ったのとほとんど一緒に、バス停に着いた。

 




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