あんたとあたし。





「祥志―――、龍きたぞー。」


 玄関から佐々木が叫んだ。

 龍って誰?

 祥志が玄関に向かい、しばらくすると男二人から男三人に増えて、戻ってきた。


「なんで、橘龍が居んの??」


 龍って、そうか、龍か。

 今まで自分が呪文のように【橘龍】と言っていたことを思い出す。
 下の名前、龍って・・・。そうじゃん。

 勝手に頭の中で、整理して、橘龍を見た。


「マネージャー頼んでのに、キャプテンいないと失礼じゃねってことになって。」


 と、言いにくそうに佐々木が言った。


「そうそう。で、龍に来てもらった。って知ってるよな?龍のこと。」


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