あんたとあたし。





「さっすが、留衣。あたし、恥ずかしすぎて、そんなこと絶対できないわー。」


 どこか呆れた顔の彩は、携帯の画面を見せてきた。


「できないから、ここまで呼んだんでしょ。で、何?」


 携帯を受け取りながら聞く。
 画面に写されたのは、晴天の下、透き通る海の写真だった。


「なにこれ。」

「夏休み、暇があれば、どうかなーって思って。」


 なんでか照れくさそうな彩。よくわかんないけど「いいんじゃない?」と言って、携帯を返す。


「てか、あたし、たぶん暇なんてないし。」

「まぁ、だろうね。」


 マネージャーの話は、龍が家に来た次の日、ちゃんと話してある。

 すぐには理解しくてくれなかったけど、その場の成り行きで、引き受けたことだけは理解してくれた。


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