あんたとあたし。





 「やってもらうから」とある文の後ろに、笑う絵文字が入っていて、思わず笑った。

 
 「新規メール作成」を選択し、文字を打った。

《了解っ!あたし、これでも女の子だから(笑)あんまコキ使わないで(爆)また明日》

 送信ボタンを押し、スライド式の携帯を充電器のスタンドに差し込んだ。


 ほんのすこしの、しかもメールなんかで。

 顔の見えない、短い会話で。言い表せない、安堵感のようなものを感じ取った。


 それが何からくるもので、どうして安心したのかなんてわからなかったけど。


 素直にベッドで眠ることができた。



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