‐hide‐ハイド
…きた!!
司会に呼ばれた人物が静かに立ち上がる。
ヨウって男の子なんだ…。
どうやら代表は男の子だったようだ。
そのまま彼はだるそうに前へ歩いていく。
背高いなぁ…。
後ろ姿だから顔は見えないが背が高い人だった。
『桜が舞う…』
彼はマイクに向かってゆっくりと話し出した。
低めのよく響く声で淡々と挨拶をする。
綺麗な声だな…。
思わず聴き入ってしまったが、周りの、特に女の子が私と同じ様に彼の声に聴き入っていた。
彼は淡々と1文字も噛むことなく挨拶を終えた。
やっと顔がわかるよ。
背も高く、声も綺麗だったのでつい顔も期待をしてしまう。
これで眼鏡の秀才顔だったらがっかりだよね…。
そして礼をした彼がこっちを振り返る。