私の恋and事件簿♥
「行かなきゃ…」



私はビルを見上げて、何もかも捨ててでも、2人を助けに行く覚悟を決めた。



「苺愛さ……苺愛さんっ!!」



私は装備もなしに、入り口へと走った。



「待て野神!」



「お前はダメだ!」



なのに、相川さんと塚本さんに止められた。

“女だから”とか、“不装備”だからとか、私は聞かないよ。

私は消防士の前に、1人の人間。

兄貴と山下さんを助ける為なら、どこにでも行く。



「野神は機関員で消防士ではない!こんな事したら、機関員まで失格だぞ!!」



「―――構いません」



私は大切な人を、見殺しにさせないから。
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