私の恋and事件簿♥
私は2人の手を振り払った。



「「野神――ッ!!」」



署内に入り、左側にある階段を掛け上がる。

刑事科は六階建ての四階。

一度だけ、兄貴が配属された時に、着替えを届けに来た事があった。

私は体勢を低くし、四つん這いになりつつ、四階まで来た。

火の向こう側で何かを持った兄貴と山下さんが、誰かと睨み合ってる。

…どういう事…?

これは放火であり、尚且つ、犯人に遭遇したって事?

けど、考えてる余裕はない為、私は火を飛び越え、3人に近付いた。

犯人は手に青い灯油タンクを持ってる。

落としたり巻いたりすれば、このフロアは、完全に火の海。
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