私の恋and事件簿♥
「あー、美味しい!」



6人でも座れそうなお座敷。

堀ごたつで、足が痺れなくて済むし、私は上機嫌。

鬱憤を晴らすかのように、ビールを一気呑みし、カシスオレンジを注文。

ビールは一杯目だけ。

私は酎ハイやカクテルの方が好みだから。



「北斗、何かあったの?」



それにしても、北斗は署から出てから、一言も喋ってない。

その前に喋ったのは、私の誘いの返事。



「別にないけど?」



“嘘だ!”と言いたいのに言えないのは何でだろう。

北斗の表情が怖い。

問い質すのが、いつになく怖い。
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