さよなら、片思い【完】
ケンカなんかしたことないけど、連絡がないだけでこんなに寂しい。


凄く不安になる。


本当のケンカじゃないことくらいわかってる。


でも言い出したのはわたし。


きっかけはわたしなんだ。なんであんなこと言っちゃったんだろう。


ハァ、とため息をつきならがらトボトボ歩いてると前方に哲くんが歩いていた。


しかも隣には由香里さんの姿。


ふたりは仲よさそうに何か冗談を言い合いながら笑っている。


なんだか哲くんと出会う前、まだ哲くんを見つめることしかできなかったときのことを思い出して胸の奥がキュッとなった。


「あっ!唯ちゃん!おはよう!」


後ろから肩をポンっと叩かれて振り返ると仁奈さんが大きな声で挨拶してきた。


その声に気付いて前を歩いていた哲くんと由香里さんがわたしの方を振り向く。


「唯ちゃん、仁奈!おはよう」


由香里さんがわたしと仁奈さんに挨拶をしてきたけど、哲くんはわたしの方を一目見てすぐに視線を逸らし何も言わずにまた前を向いて歩き出した。
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